第11回医療部会報告('10,7,25)

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富士宮市森林資源等活用健康推進協議会の

"富士山!カラダの学校"とは

医療部会代表 降矢英成

 今回の医療部会では、今年の4月から富士宮市で森林資源を活用して始まった健康増進の取り組みを学びました。

主体は、「富士宮市森林資源等活用推進協議会」という組織で、地元自治体や医師会、森林管理署、環境団体、医療機関、観光関係者などから構成されており、自然環境を活用した健康増進プログラムを通じて、社会福祉に資するとともに、地域振興を推進することを目的としている、とのことです。

この協議会に医師会の代表として参加している朝霧高原診療所の山本竜隆所長、および環境団体として参加しているNPO法人ホールアース研究所の平野事務局長のお世話をいただき、行なわせていただきました。

まず、初めに、朝霧高原で自然環境も活用したホリスティックな医療を行なっている朝霧高原診療所の見学を山本所長のご案内で行い、自然治癒力を増強することを中心とするホリスティックな医療観をそれぞれが実感したようでした。

その後、この協議会が始めた「富士山!カラダの学校」についての説明を平野事務局長よりうかがいました。静岡大学の保健体育の専門の杉山康司教授を校長にお願いして、森林散策コースの①距離、②高低差、③所要時間、④消費カロリー、⑤運動強度について、指定した6つのコースすべてきちんと調べていることはとても素晴らしいと感じました。

そして、実際の指定コースの見学、体験に2台の車に分乗して向いました。まずは、「湿原・湧水巡りコース」の一部になっている家族向けハイキングコースを車で通りながら見学しました。このコースは東海自然歩道にも指定されていて、文字通り富士山の豊かな湿原や湧水に触れながら散策できるコースです。高低差40m、運動強度3,8METsと運動強度は低いものの、時間140分、距離7,0Km、カロリー消費量は395kcalと運動効果の多いコースでした。

その後、やや離れた場所にある「朝霧ナイスビューコース」へ移動しました。このコースは高低差240m、4,5METs、時間100分、距離4,6Km、消費カロリー415kcalという設定で、高低差もあり、運動強度も高いコースで、一番高いポイントからは駿河湾も見えるようになっており、負荷が強い分、展望が良い設定になっていました。

最後に、「身近な森林散策コース」という標準的なコースを、健康運動指導士の指導の下に実際に散策してみました。参加者の方は早く森を歩いてみたかったようで、皆さん喜んで取り組んでいました。このコースは、高低差100m、4,7METs、時間40分、距離2,0Km、消費カロリー150kcalという設定で、時間は短いですが、中々歩きごたえのあるコースでした。このコースは田貫湖ふれあい自然塾からセルフで(ガイドなしで)回ってこれるように設定したとのことで、途中に10箇所もの案内板を表示して、今どこにいるかがわかり、この地点でストレッチをやること、などの指示が表示されていました。

真夏に行なったため、熱中症の心配もしていましたが、最後のほうで雨が降ってくれたのがむしろ涼しさを感じさせてくれました。最後に、再び朝霧高原診療所に戻って質疑応答を行い、静岡市の参加者からは意外に近いので、今後活用させてもらいたいという声が聞かれました。

また、このプログラムは「運動」を主たる目的としたものですが、今後は「こころ」のケアに適した富士山中腹のブナやモミ、ヒメシャラなどが美しい富士山自然休養林も活用した心身両面の森林活用が始まるそうです。今後の活動に期待したいと思います。

 


このブログ記事について

このページは、事務局が2010年11月27日 15:05に書いたブログ記事です。

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